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ワールドカップ期間中の賭博増加に対応、ANJが啓発キャンペーン開始
フランスのギャンブル規制当局である国家ゲーム庁(ANJ)は、来るFIFAワールドカップ期間中のスポーツ賭博の増加と、それに伴うギャンブル依存症のリスク増大に対応するため、新たな公衆啓発キャンペーンを開始しました。このキャンペーンは、Toluna-Harris Interactiveが実施した調査結果を受けて実施されたもので、ワールドカップへの関心の高まりとともに、賭博への参加意向も増加している現状を反映しています。

ワールドカップへの高い関心と賭博意向
Toluna-Harris Interactiveが2026年5月19日から21日にかけてフランスの成人1,071人を対象に実施した調査によると、回答者の57%がFIFAワールドカップを観戦する予定だと回答しました。これは、UEFAユーロ2024開催前の調査結果とほぼ同水準です。特に男性(71%)および若年層(18~24歳で71%、25~34歳で69%)の関心が高く、全体的な盛り上がりを示唆しています。
観戦予定者のうち、51%は家族や友人との間で金銭のやり取りを伴わない「フレンドリー」な賭けを予定していると答えました。これは過去の大会と比較して安定した傾向です。しかし、一方で、ウェブサイトやアプリ、実店舗を通じて実際のお金で賭けを行う意向を持つ回答者は41%に達し、過去の調査結果を上回りました。
実際のお金で賭けを行う意向は、男性(49%)と35歳未満の若年層(18~24歳で52%、25~34歳で54%)で顕著に高い傾向が見られます。また、社会経済的地位が高い層(49%)は、低い層(35%)と比較して賭博への参加意向が高いことも示されました。フランス代表の試合や、重要な試合は引き続き賭けの対象として人気が高く、過去の大会で賭けを行った経験のある回答者の多くは、今回の大会で賭けの金額を増やす見込みであると答えており、オペレーターにとっては収益増加の可能性を示唆しています。
リスクへの認識と依存症の実態
興味深いことに、回答者の83%はスポーツ賭博が依存症や依存のリスクを伴うことに同意しており、これは将来的な賭けを行う予定のある人々も含まれます。ギャンブルによる被害については、回答者の19%が「ギャンブルでコントロールを失った知人がいる」と回答しました。現在スポーツ賭博を行っている人のうち、過去1年間にコントロールを失ったと感じたことがあると答えたのは37%にのぼり、特に18~24歳の若年層では67%と、その割合が急増しています。
賭博を行う人々の約73%は、特にサッカーファンの間で、一般的なギャンブル防止メッセージに触れたことがあると回答しています。しかし、これらのメッセージが、依存症のリスクを十分に軽減しているとは言えない状況が示唆されます。
フランス薬物・薬物依存症監視センターが5月に実施した調査によると、2024年にはフランス国内で約117万人が問題のあるギャンブル行動を示しており、そのうち約36万人は過度のギャンブル依存者と分類されています。これは、ANJが懸念する状況の深刻さを裏付けています。

広告への接触と規制への支持
調査回答者の3分の1(35%)が、最近スポーツ賭博の広告を見たことがあると回答しており、若年層やサッカーファンでの認知度が高い傾向にありました。テレビは依然として主要な広告媒体であり、インターネットやソーシャルネットワークがそれに続いています。
広告規制の強化については、大多数の回答者が支持しており、77%は放送局やオペレーターがハーフタイム中の3分間、賭博広告を禁止することに賛成しています。また、試合開始前の5分間、試合中、そして試合終了後の5分間のテレビでの賭博広告禁止についても、82%の回答者が賛成の意向を示しました。これは、広告が特に若年層や潜在的なギャンブル依存者への影響力を持っていることへの懸念から生じていると考えられます。
ワールドカップ特有の状況
ANJによると、2022年のワールドカップでは、オンラインおよび小売プラットフォーム全体で9億ユーロ以上の賭けが行われました。特に、フランスとアルゼンチンの決勝戦では、市場で約5400万ユーロのオンライン賭けが集まりました。2026年大会では、賭け金の総額が約12億ユーロに達すると予測されていますが、フランス代表チームの成績がこの数字に大きく影響する可能性も指摘されています。
ANJの革新的な啓発キャンペーン
大会開幕の1週間前に開始されたANJの啓発キャンペーンは、クリエイティブエージェンシーLIBREと協力して開発されました。このキャンペーンでは、従来のギャンブル広告で使われる黄色い法的注意喚起バナーを、「リスクゾーン」を示す印象的なビジュアルに転換しています。広告では、公共スペースに設置されたリビングルームを模したインスタレーションの中で、俳優たちがギャンブル依存症の各段階、すなわち損失の蓄積、取り戻そうとする試み、動揺や離脱症状などを再現します。この試みは、問題ギャンブルの兆候を一般の人々により身近で分かりやすい形で提示することを目的としています。
キャンペーンのスローガン「過度なプレイはリスクゾーンへの入り口」は、視聴者をEvalujeuというウェブサイトへ誘導します。このサイトでは、個人のギャンブル習慣を評価するためのパーソナライズされた診断やサポートリソースが提供されています。
ANJのイザベル・ファルク=ピエロタン総裁は、キャンペーンについて次のように述べています。「このワールドカップの到来とともに、私たちはリスクゾーンに突入します。規制当局にとって、いくつかの警告サインがあります。試合数の増加、それに伴う広告や賭博の機会の増加、そして同時に、問題ギャンブラーの増加とそのオペレーターへの貢献度の増加傾向が見られます。」
さらに、「今回の調査は、賭博意向の増加、量と価値の両面において、そして若い賭博参加者の高い脆弱性を浮き彫りにしました。これらすべての理由が、ANJがキャンペーンを通じて意識向上を呼びかける正当性を示しています。」と付け加えています。
FAQ
Q1: ANJがワールドカップ期間中に啓発キャンペーンを実施する主な理由は何ですか?
A1: ANJがキャンペーンを実施する主な理由は、ワールドカップ期間中にスポーツ賭博への関心と参加意向が高まることが予測されるためです。調査によると、多くの人がワールドカップを観戦する予定であり、その中で実際に賭けを行う意向を示す人が増加しています。ANJは、この賭博機会の増加がギャンブル依存症のリスクを高める可能性があると懸念しており、依存症の予防とリスクへの意識向上を目的としています。
Q2: 調査で示された、ワールドカップ期間中の賭博に関する主な傾向は何ですか?
A2: 調査によると、ワールドカップ観戦予定者の半数以上が、家族や友人との間で金銭を伴わない「フレンドリー」な賭けを予定していますが、実際のお金で賭けを行う意向も41%に達し、過去の大会を上回っています。特に若年層や男性の間で、実際のお金での賭けへの関心が高い傾向が見られます。また、社会経済的地位が高い層も、低い層と比較して賭博への参加意向が高いことが示されました。
Q3: ギャンブル依存症のリスクについて、調査結果はどのようなことを示唆していますか?
A3: 調査回答者の大多数(83%)が、スポーツ賭博には依存症のリスクが伴うことに同意しています。また、回答者の19%は、ギャンブルでコントロールを失った知人がいると回答しており、現在賭博を行っている人の37%が過去1年間にコントロールを失ったと感じた経験があると答えています。特に18~24歳の若年層では、この割合が67%に達しており、若年層における依存症リスクの高さが浮き彫りになっています。
Q4: ANJの新しい啓発キャンペーンは、具体的にどのような内容ですか?
A4: ANJの啓発キャンペーンは、従来の広告バナーを「リスクゾーン」を示すビジュアルに転換したものです。公共スペースに設置されたリビングルームを模したインスタレーションで、ギャンブル依存症の段階を再現するパフォーマンスを行います。これにより、問題ギャンブルの兆候をより身近で分かりやすく提示し、視聴者にリスクを認識させます。キャンペーンは「過度なプレイはリスクゾーンへの入り口」というスローガンとともに、ギャンブル習慣の評価とサポートを提供するウェブサイト「Evalujeu」へ誘導します。
Q5: ANJは、ワールドカップ期間中の賭博広告に対してどのような規制を支持していますか?
A5: 調査結果に基づき、ANJは広告規制の強化を支持しています。具体的には、放送局やオペレーターがハーフタイム中の3分間、および試合開始前後の一定時間におけるテレビでの賭博広告を禁止することに賛成しています。大多数の回答者もこれらの規制強化を支持しており、広告が特に若年層や潜在的な依存症者への影響力を持つことへの懸念が示されています。
まとめ
フランスのギャンブル規制当局ANJは、FIFAワールドカップ期間中に予想されるスポーツ賭博の増加に対応するため、新たな啓発キャンペーンを開始しました。Toluna-Harris Interactiveの調査によると、ワールドカップへの関心は高く、特に若年層や男性の間で実際のお金での賭けへの意向が高まっています。この傾向は、ギャンブル依存症のリスク増加につながる可能性があり、ANJはこれを深刻な問題と捉えています。調査では、回答者の大多数がスポーツ賭博のリスクを認識しているものの、若年層における問題ギャンブルの兆候が顕著であることが示されています。ANJの新しいキャンペーンは、従来の広告バナーを「リスクゾーン」と見立てた視覚的なアプローチを採用し、公共スペースでの再現パフォーマンスを通じて、ギャンブル依存症の現実をより身近に訴えかけるものです。また、「過度なプレイはリスクゾーンへの入り口」というメッセージとともに、自己評価とサポートを提供するウェブサイト「Evalujeu」への誘導も行っています。広告規制の強化についても、大多数の支持を得ており、ANJはこれらの取り組みを通じて、ワールドカップ期間中の健全なギャンブル環境の維持を目指しています。過去のワールドカップでは巨額の賭け金が動いており、2026年大会ではさらに増加が見込まれる中、ANJの予防策は重要な意味を持っています。
